四月十二日

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私は、十二日、学校が終わって、真弘達に会いたくなって病院へ行った。いつものように病室に行くと、真弘の姿はなくて、看護婦さんに聞いたところ、今日は朝から外出しているらしい。 「そうか、今日は出掛けているのか。」 でも、真弘が外出することは珍しいと思った。まぁ、気まぐれだと思って、気にしないでいた。廊下を歩いていると、たまたま担当医に会って診察をしてもらった。 ガンではないけど、腫瘍は大きくなっていて、少し危ない状態のようだった。でも、私は今だに生きるつもりはない。このまま死んでしまって構わないと思っている。 そのあと私は普通に帰ることにした。 俺達は朝から病院を出ていた。 目的の場所に行って用事を済ませ、病院に戻ろうとしたら真弘の顔色が悪くなったので良くなるまで休んでいた。なかなか顔色が良くならないが、昼くらいにはマシになりご飯を食べに行った。そのあと、元気になった真弘はショッピングモールに行こうと言い出した。 一応下見をしておこうと思った。あいつに似合いそうなネックレスを見つけようと思った。少し体調が良くないけど時間がないからできるだけ・・・アイツに喜んでもらえるようにと思って・・・。 でも、オレは・・・。
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