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「なぁ、そのネックレス・・・誰のこと考えてるんだ?」
「え・・・。」
「葉月の・・・ことか?」
「・・・。」
「それとも悠香のことか?」
「今は・・・悠香のこと・・・。」
「アイツのことか・・・。」
今日まで、アイツのことを考えてた。この感覚をオレは知っている。
痛くて、切ないこともあるけどとても幸せで、温かいこの気持ち・・・。
オレはアイツのことを好きなんだと。
「そうか・・・。」
死ぬ前に、二度目の恋をすることになるなんて思わなかった。
真弘が悠香のことを好きになった。いいことじゃないか。
でも、俺はどうしても心から喜べない。何かが引っ掛かる。なんだろう。
そんなことで、俺達の会話は途切れ、真弘はネックレスをいろいろと見ていた。
そのあと、色んなところを覗いた後、日も傾いてきて、病院に戻ることにした。
真弘を病院に送った後ちょうど病院を出る悠香を見掛けた。
ちょうど病院を出ようとしたとき、声をかけられた。驚いた。
いつの間に病院にきたんだろう。
「今日、病院に来たんだ。」
「うん。だけど、今日は真弘がいなくてさ。帰ろうとしたら、担当医に会うし。で、やっと帰れると思ったら会うし。」
「なんだよ。」
「真弘がいないから、将吾も来ないだろうと思ってさ。」
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