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そう話していると、あの医師がはいってきた。
「落ち着いてるみたいだね。手術のことは早めに決めてほしい。」
「だから、何度も言うように私は手術はしません。」
「そのまま放っておくと・・・。」
「わかってます!」
そういって私は待合室を出た。その後を彼は追ってきた。
「おい、ちょっと待てよ!」
「なんですか?」
「お前、手術しないってどういうことだ?」
「言葉通りですけど。」
「ガンになったら再発の心配とかあってめんどくさくなるから・・・。」
「私の事はほっといてください!・・・今日はもう帰ります。」
「今度、会ったら話そう。」
その言葉に私は答えなかった。そして、その時はそのまま帰った。そしてまた、もとの生活が戻ってきた。どういう目的でそばに居るのかわからない人達、図書室に行けばいつものように話し掛けてくるやつ。私にとってはなにもかもがどうでもよかった。はやく、この人生さえ終わってくれれば・・・。
前に具合いが悪くなったことで、病院にはちょくちょく来てほしいと言われた。
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