6人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
我が家の朝は、じいちゃんの「ふぬぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」っていう絶叫から始まる。
「朝か………」
目をごしごしして、私は起きた。
窓から庭を見ると、じいちゃんが日本刀の素振りをしていた。私はこのじいちゃんの日課のおかげで一度も遅刻をしたことがない。
「ちゃんと起きなきゃ!」
ベッドから立ち上がり勢いよくドアを開ける。「ぎゃっ」という声が聞こえた。
「ったく……お前なぁ!勢いよくドア開けんなって言ってるだろぉ!!」
ドアを閉めると、兄貴が鼻を抑えて怒ってきた。
「あっ兄貴、おはよー☆」
「おはよー☆じゃなくてよ……なんか言うことあんだろ?」
「うん?………うーん………おはよー☆」
「もういいわ………」
そのまま兄貴は頭をくしゃくしゃと掻きながら下に降りていった。なんていえばいいのかな?
挨拶って言うのはとっても大事なんだけどな。
なんて考えてたら次は弟の吉兆が部屋から出てきた。右手に持ってるのは炭酸水。
外人さんみたい。
「あっ!きっちゃん!おはよう!」
「………フン」
きっちゃんも挨拶をしてくれない。小学生のくせにちょっと生意気。
最初のコメントを投稿しよう!