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近くにある総合病院 そこのある病室にレインが入った レインは安堵の顔と…何故?と浮かべた顔をしていた レイン「……ここに…キルが?」 「……はい。 ……病院の関係者からの情報でこの病室に…。」 後ろにいたボディーガードがためらった口調で答えた レイン「………ここから行方が?」 「………はい。」 キルはここで大学の戦闘で受けた怪我で入院し、徐々に回復していった だが、回復していくのは身体だけ 心の傷は傷ついたまま… なので、特別な病室で心の治療をしていたが…ある日キルの姿が消えた キルの怪我は治りかけだが歩けない程でもない だが、精神的ダメージが強かったせいか…ずっとベッドから離れなかった 逃げだすとはあり得ないとこの病院の人達は思っていた …だが、キルは消えた 歩けるといってもそんな遠くには行ってないと思い、辺りを捜索 けど、キルは見つからなかった 「……お嬢様?」 心配したボディーガードが声をかけた レイン「……キル…。 今、あなたはどこ…?」 レインはしばらくずっとキルのいた病室のベッドを見つめていたが、 スッと振り返ってボディーガード達に命令した レイン「あなたたちも捜索を開始してください。 一刻も早くキルを…見つけてください。」 「はい!」 ボディーガード達はスタスタと行ってしまった レインはベッドの隣の大きな窓に近寄った 外はまだ雨、風が強いが… さっきより、ほんの少し… 弱くなっていた レインは窓から空を見上げた レイン「………セイ? キルは生きてましたよ。 会えませんでしたけど、彼は生きてましたよ。 ……良かったです。 私は彼が生きてるとわかって… 良かった……。」 レインは笑って呟いたが、心の中から込み上げる物に耐えきれなかった レインが一人いる静か病室に雨の音に混じって、涙も流れていた
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