絶…

17/41
前へ
/689ページ
次へ
レイ「………なんだ?」 そんな雰囲気の中、レイは空気なんて関係ない感じで喋った アヤ「………っ!!」 そんなレイの態度が気に食わなかった ……私がこんな苦しいのに!! レイ「…お前、何もできないなんて思ってるんだろ? …世の中、お前だけが苦しんじゃない…。」 アヤ「…えっ?」 アヤは驚いた このレイの口からそんなセリフが来るとは思わなかった 本当は「敵」なんだけど… 今も、昔の「レイ」も… まさか「敵」からそんな事言われるなんて微塵にも思わなかった どこか…優しさもある… レイ「だから、今お前ができるのを考えろ。 その後ゆっくり苦しめ。」 アヤ「……な、なんで敵のあんたが?」 アヤはズバリ聞いた レイ「……分からない。 何故、こんな事してるか自分でも分からない。」 アヤ「…分からない…か。 ロボットみたいだね。笑)」 レイは相変わらず無愛想な顔で当たり前の様に説明した そんなレイを見たアヤは悩んでた事など忘れるぐらいに笑った ――だが、そんな間にも着々と制限時間は近づいていた アヤの性格上、落ち込む時は深く落ち込み 立ち上がるときは直ぐに立ち上がる そんな性格が幸いしてもたもたせず、すぐにアヤは発進の指示をした 暁とアントアの二隻はニブル本基地に向かってブルー基地を出発した ―――――――――――― 一方、前線では未だに激しい戦いが繰り広げられていた その地には墜落したMS、MAが無惨にも転がっていた 翼が折れ、コックピット部分まで炎上しているMA 胴体が切り裂かれたり、穴が空いているMS 色々な形で死んでいく光景が目に浮かぶようだった その地で、1機のMSは機動力を取り戻していた 片腕は無いが、ギシギシ鳴りながら必死に立とうとしていた それは足の方も無傷ではないと言うことだ
/689ページ

最初のコメントを投稿しよう!

583人が本棚に入れています
本棚に追加