絶…

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リク「俺は…俺はあいつを倒さなきゃいけなかった!!」 トア「……ですが…その前にこの状況をどうしますか?」 リクは気づいたように顔を上げ冷静になった リク「…ごめんな。 確かにやらなきゃいけない事、たくさんあるな。」 …ビー!!!! 前方から敵! リク「まずは…あれをどうするかだな。」 リクはジャスティスの状態を調べた 各部分が痛いダメージを負っている 戦えない事がないが、致命的な部分があった 燃料がもうない 各部分の動力を遮断して飛行に専念するだけなら30~60分はいける 戦闘すると著しく動力を消費してしまう 仕方ない…また「バーサーカー」を使って動力のパターンを見抜き、最低限に使っていかなくては… …ジクッ!!!!!! リク「う、うわあぁあ~!!!!」 トア「リク!!!!!?」 いきなりリクは叫びだした 顔を覆うように両手で押さえた 正確には顔ではなく両眼を… その両手の隙間から液体が流れていた トア「……血…!?」 …ビー!!!! トア「一個小隊が攻撃を…!? …リクは… いえ!!私が!!!!」 トアリーは自分に言い聞かせるように決断した リクを背中で支えるように席に従って座り、ジャスティスを動かそうとした だが、どんなに動かそうとしてもジャスティスは動かない トア「……なんで…!?なんで動かないの!? 私しか……私しかいないのに!?」 …ギュウ!! トア「えっ!?」 トアリーの両手に生暖かい感触が包んだ トア「…リク!?」 その生暖かい物はリクの手だった その手は赤く染まっていて リクの顔は血だらけだった 眼はバーサーカーの瞳ではなく元に戻っていたが相変わらず吹き出すように血はながれていた リク「……一緒に……戦う…!!」 トアリーは頷いてリクから前方の敵に振り向いた
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