シナリオ…

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―――あれから数日が経った トアリーはなんとか無事に回復に向かってリハビリなどしていた だが、リクは酷かった 1日何回かは目が異常を見せた 血は栓が抜けて流れる水のように吹き出していた だがらリクは血が徐々に足りなくなっている 点滴で血を与えているが、このままだとリクは… トアは医務室ではなく、アヤに与えられた部屋で寝泊りしていた だから最近毎日一緒にリクの様子を見に行っている 今日もアヤ達はその日課を果たそうとしていた リクが寝るベッドの脇にある椅子に座り、ただリクを見つめている どんな些細な動きでも確認できるように アヤ「……リク…。 早く起きて…。」 アヤはまだ、トアリーに「アルマゲドン」の後を聞いていない と言うかまだ、アヤは何もトアリーに聞けなかった リクとトアリーが暁から出発してからの話も何も話していない アヤはリクが目覚めてから話そうと思っている だからかもしれない… けど、リクと話さなきゃ… セイの… なんかリクがいないとその話はアヤ自身「負けそう」な気がしたからだ… そうなってしまう自分はダメな気がするし… トア「アヤ?どうしたんですか?」 トアリー自身も何も聞いてこなかった リクと一緒にいたトアリーだから、きっとトアリーもリクが起きるのを待ってるんだ アヤ「なんでも…ないよ。」 軽く微笑んだがすぐに消えてリクを見つめた トア「……そうですか。」 トアリーもリクに振り返った …!! その瞬間、一瞬だけリクの顔が動いた気がする アヤ「リク?」 トア「リク!!」 2人の声が聞こえたのか、徐々にリクの体は動き始めた リク「…っ!! ……こ、ここは……。」
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