シナリオ…

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ジャスティスがこのニブルに到着するまでリクは「正常」だった 「正常」に見えた ちゃんとジャスティスを操作してアキハ達の声も聞いて返事も返していた トアリーはリクの目の前で寝ていた 寝てるように見えた その光景を見る限り、2人とも「無事生還」を果たしている様に見える だが、コックピットから降りてから一気に急変した 電池が切れるように意識が無くなりトアリーを抱いたままリクは倒れ込んだ 目から血を吹き出しながら そして、そのリクは今日の今まで寝ていたが…やっと目が覚めた 今も起きたからといって大丈夫とはいかないが、このまま寝続けていたら確実にリクは死んでいた アヤ「リク。私だよ?」 リク「……ア…ヤ…?」 トア「…リ…リク!!」 そのままリクに抱きついた 耐えてたんだろう けど、リクが起きたことでの安心感や嬉しさがトアリーの顔を色々な想いで濡らしていた リク「……ト…ア…。 …よかった…。」 リクは探るようにトアリーの体に手を当てていった そして、探してた部分を見つけて撫でた 右頬を撫でて、頭を撫でた トアリーはそんなリクの仕草に声を出して泣いた トア「…ありがとう。リク。」 「うん」と頷いて答えた 光を失ったリクだけど顔はちゃんとトアリーを見つけていた ――――たった数日… たった数日でリクはトアリーと共に回復していた 異常な回復力だと先生は驚いていた 目は相変わらず見えずにいたが、起きたてから目を血で滲ませる事は無くなった 出血の出過ぎで死んでしまうと言われていたリクは止まった事で 今、生き延びる事ができた 代償は大きいが、リクは笑って「生」を喜んだ
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