宣告…

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再び反逆軍ニブル基地では順調に修理作業が進み、大体の機能は完璧に使えるようになった 崩壊寸前だった基地に比べて今は真新しい感じだった 士気も安定してきた トップに赴任したリルが率いていき、反逆軍は安定している ジャスティスの破壊と同時に反逆軍に入ったリクはARRKにジャスティスのデータを入れてお守りとして両目失明なのにも関わらず不自由なく生活をしている だが、1人だけまだ立ち上がってない人がいる コンコン…! トア「アヤ?食事持ってきましたよ?」 トアリーやリク達はなんとかアヤを元気付けようと毎日扉を挟んで会話をしている 今はトアリーが食事を部屋まで持ってきた所だった アヤ「………いらない…。」 トア「せめて、ここを開けて下さい。…アヤ。」 アヤ「…………いや…。」 なんとかアヤと接触できるように毎日こうやって交渉するが、アヤは断固拒否だ トア「……アヤはセイの事、本当に死んだと思ってますの?」 アヤ「……………。」 トア「………こんなアヤの姿をセイが見たら悲しみますよ。 食事はここに置いときます。食べ終わったら出しといてください。 …それでは…。」 トアリーは目の前の扉に触れ、心配する目でそれを見つめた 一回ため息をした後、立ち去ろうとした その時 アヤ「…………… ……今度は…今度はダメかもしれない。」 トア「…えっ?」 直ぐ扉に振り返った アヤはずっとまともに会話をしていなかった そして今、アヤが…自分から喋ったのだ 突然でトアリーは驚いた トア「ア、アヤ?」 アヤ「……ダメかもしれない。 私、些細な事で直ぐに落ち込む性格って自分で解ってた。 解ってるからこそ立ち直る方法があるの。 それは、私の「希望の望み」。 「希望の望み」が少しでもあればそれを信じて立ち直ってこれたの。 ……けど、今…今の状況をどう考えても「希望の望み」なんて見つからないんだよ……。 …セイが…セイが生きてるって思えないんだよ…!!」 トアリーの耳に扉の向こうからの涙声が静かに聞こえてきた
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