壊滅…

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トアリーはつい嬉しくて笑った リクの持つ暖かさはどんな状況でも優しく包み込む アヤ「……―――!!!!」 アヤはうつ向いて何か喋った 自分にしか聞こえない声で リク「……?」 アヤ「………見せつけないで……私に…見せつけないで!!!!」 銃を再び強く握り、銃口をトアリー達に向けた トア「…アヤ、止めて。」 アヤ「…………見せつけないで…。」 トア「……アヤ…。」 アヤは2人のやり取りを見て自分に言い聞かせる様に何回も呟いだ トアリー達にも聞こえる声量で訴えるように トア「………え…?」 リク「大丈夫だから。」 トアリーの手をリクは硬く繋いだ アヤ「……っ!! だから私に見せつけないで…よ……。」 トア「アヤ…!?」 アヤはそう言って銃をゆっくり下ろしていった そして崩れるように座り込んだ アヤ「………2人が…2人がうらやましいよ…。」 そして溢れる涙を止めることなく流し始めた トア「………。 アヤはセイが死んだと思ってますか?」 アヤ「………解らないよ…。」 トア「セイは…セイはもういないかも知れませんね。」 アヤ「…!!!!」 リク「あぁ。 セイは死んだ。」 アヤ「……2人も…セイを殺すの!?」 トア「そうですね。私達はあなたと違って「受け入れる覚悟」ができてます。 酷い言い方ですけど今は戦争中。大切な人がいつ死ぬか解らない時代なんです…。」 トアリーは目を細めてそう呟いだ アヤ「……それでも、2人もセイと友達でしょ!? 生きてるって信じないの!?」 リク「あぁ、そうだ。 セイは戻らない。」 アヤ「……っ!! リク…トア。2人とも酷い。」 アヤが更に深く顔が下がった 髪が降りて顔が隠れた トア「……誰が酷いですか?」
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