壊滅…

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だが、養子だと皆の目が痛い 「何処の族の子供なんだ」 とかで、周りはあまりいい目で見なかった そして、時々トアリーは「クリエイター能力」を無意識に発動させていた トアリー自身「聞こえてしまう」ので仕方ない 「会話出来る」ので小さいトアリーは不思議に感じなかった 「…また、「魔女」が話してるよ…。」 トアリーの能力は「MSと話せる力」だった MSなど機械があると小さかった興味でトアリーは話してしまう だから周りは「魔女」と言うようになった それだから友達ができずにいたし、母は忙しく会えない 父が死んだことでこの頃のトアリーは独りとなった ある時、父の遺留品として荷物が届けられた トアリーには解らない物だらけだったが数枚のディスクとPCがあった そう言えば父は毎日の様に日記を付けていた トアリーは毎日父の日記を見始めた トアリーは目を疑った 父は世界を欲した それを受け継がせるために自分が作られてたと… 自分の正体を知ったトアリーは手が震えた それを見て思った 私のこの手は…震えは…目は…命は全て作り物? トアリーは吸い込まれるように日記を見ていった だが、父の日記は徐々にトアリーの成長日記となっていくのが解った 最後の日記にたどり着いた バーゼ「…世界を欲した私は愚かだった。 近くに大切な人々がいて、それを自分の子に受け継がせようとした自分は愚かだ。 …トア。もしもこの日記を見ているなら言わせてもらう。 ごめんよ…。 お前は自由に生きなさい。自分のやりたい様に生きなさい。 私はそれを望む。 お前の力は誰にも教えるな、使うな、利用されるな。 好きな人ができたら大事にしなさい。 これを見終わったら全てを私の言いたい事は全てだ。 後はこの日記全てを消去してくれ。 愛してるよ我が子…トアよ。」 トアリーは沢山泣いた 独りで泣いた 私は作り物 けど、愛された 父に愛された トア「うん。私はお父様の願い通り生きます。」 そして、日記を消してあげた
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