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父は世界の王を潰す計画をしていた
それが父にとってこの世界を独占する事は…今の「世界の王」が邪魔だった
その「世界の王」を潰す…つまり戦争して勝つ為の色々なデータが入ってたディスクが数枚
それを一気に物理的に消去した
あれから1~2年過ぎた
相変わらず母、ロザは忙しくトアリーと会う機会が無かった
けどトアリーは別に悲しくもなかった
それが「私の普通」だと考えていたから
それでも数ヶ月に一回は2人で食事をしていた
そんなある日の当たり前に開かれた2人だけの食事の日に…
それを境に2人の親子の関係は崩れてしまったのだ
親子の話だが、世界の行き先を決めかねない話だった
最初はごく普通の会話から始まった
その最中に、ロザは「世界が自分の物になったら」とか「私達だったらお父様の夢を叶えられる」など、そう言っていた
トアリーは冗談のつもりで母が言っているかと思っていた
だが、「父の夢」を知ってるトアリーは母の口から「父の夢」とかの言葉が出ても、知らないフリをしていた
恐らく母も父の夢…つまり世界を欲した事は知っているだろう
父の夢は父自身諦めた
もうその夢は無いんだと解っていたトアリーは未だに父の夢に熱くなってる母が可哀想に思えた
ロザ「……トアリー…あなたお父様の夢知っていましたか?」
トア「えっ!?
…私は…何も…。」
ロザ「……そうですか。
トアリー、私達親子の真実を言います。
これが真実だと必ず受け止めて頂戴。」
ロザは真剣な顔になった
その顔はトアリーが見たことある顔だった
たまたま付き合った「世界の王」との外交の時の顔だった
トア「はい。」
ロザは全く父のバーゼと同じ事を言った
父の夢、それで生まれた私
だが、最後は違った
ロザ「私があの人の意思を受け継ぎます。」
トア「え…?」
まさか…母が父の意思を受け継ぐ?
トアリーは何かを悟った様に震えた
ロザは懐からディスクを出した
ロザ「あなたでないとこの「計画」を遂行できないの。
あなたはその「計画」の為に生まれてきた子供なの!」
母が…母でなくなった瞬間だった
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