壊滅…

20/23
前へ
/689ページ
次へ
父は世界の王を潰す計画をしていた それが父にとってこの世界を独占する事は…今の「世界の王」が邪魔だった その「世界の王」を潰す…つまり戦争して勝つ為の色々なデータが入ってたディスクが数枚 それを一気に物理的に消去した あれから1~2年過ぎた 相変わらず母、ロザは忙しくトアリーと会う機会が無かった けどトアリーは別に悲しくもなかった それが「私の普通」だと考えていたから それでも数ヶ月に一回は2人で食事をしていた そんなある日の当たり前に開かれた2人だけの食事の日に… それを境に2人の親子の関係は崩れてしまったのだ 親子の話だが、世界の行き先を決めかねない話だった 最初はごく普通の会話から始まった その最中に、ロザは「世界が自分の物になったら」とか「私達だったらお父様の夢を叶えられる」など、そう言っていた トアリーは冗談のつもりで母が言っているかと思っていた だが、「父の夢」を知ってるトアリーは母の口から「父の夢」とかの言葉が出ても、知らないフリをしていた 恐らく母も父の夢…つまり世界を欲した事は知っているだろう 父の夢は父自身諦めた もうその夢は無いんだと解っていたトアリーは未だに父の夢に熱くなってる母が可哀想に思えた ロザ「……トアリー…あなたお父様の夢知っていましたか?」 トア「えっ!? …私は…何も…。」 ロザ「……そうですか。 トアリー、私達親子の真実を言います。 これが真実だと必ず受け止めて頂戴。」 ロザは真剣な顔になった その顔はトアリーが見たことある顔だった たまたま付き合った「世界の王」との外交の時の顔だった トア「はい。」 ロザは全く父のバーゼと同じ事を言った 父の夢、それで生まれた私 だが、最後は違った ロザ「私があの人の意思を受け継ぎます。」 トア「え…?」 まさか…母が父の意思を受け継ぐ? トアリーは何かを悟った様に震えた ロザは懐からディスクを出した ロザ「あなたでないとこの「計画」を遂行できないの。 あなたはその「計画」の為に生まれてきた子供なの!」 母が…母でなくなった瞬間だった
/689ページ

最初のコメントを投稿しよう!

583人が本棚に入れています
本棚に追加