【理想と現実】

6/6
前へ
/90ページ
次へ
当然 僕には心を許せる人間はいない。 或いは上辺だけの僕の事を親友とでも思ってくれている人はいるのかもしれないが 長年 金メッキの温室育ちで 風雨にさらされる事を かたくなに拒み続けてきた僕は 自分をさらけだす勇気は もはや持ち合わせていなかった。 でもそれでもいいと思ってた …思いたかった。 そう無理矢理結論付け いつも考えは中断し 金メッキの内側に押し込めた。 ちっぽけな悩みは僕が一手に引き受け… 誰にも知られる事なく 積もり続けた。 そんな僕の苦悩を土台にして 金メッキは今日も元気に 輝き続けた。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加