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こうして
自分を偽り苦悩しながら
必死に僕が築いた
『確固たる社会的地位』は
こんなにも簡単に崩れ去った。
それでも僕は戦った。
僕の発言など誰も聞いていないように思う。
それでも構わなかった。
それでも僕は
僕に寄り添う力なき者を解放したかった。
思えば今まで
僕のまわりにはたくさんの人が
群がっていた。
でも、孤独だった。
心を許せる人間は一人もいなかった。
が
今は違う。
今の僕はもう孤独ではない。
それだけで僕の心は満ち足り
それが僕の活力となった。
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