謡手の記録

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  "謡音の一族"   其は、二人の賢人「自鳴琴」「風琴」によって認められた者達の名称である。   ロングケープに水晶の首飾りとピアス、鮮やかなオッドアイ、顔に彫られた奇妙な刺青が特徴とされる。 儀式を受けた彼等はヒトの摂利から外れ年をとらない他、体も無性となると言う。 また、中には一族の体とヒトの体を入れ換えられる者もいるようだ。   彼等の役目は世界の安定である。 歌うことで物質、大気、次元さえも振るわせ、天候や災害を操るのだ。 謡手によって司る力は異なり、与える影響から二つ名が決まるらしい。また、この力は瞳と水晶の色に影響する。 踊りによって歌の力を増幅させる者も多々存在する。   頬の刺青は様々な種類が有り、個々の契約する楽器を呼び出すために用いる。 楽器の効果についての詳細は、まだ分かっていない。     調査出来ぬ箇所も多く、我々にとって彼等は未だ謎に満ちた一族である…     「謡音の一族…謡手の記録」 著:スピカ
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