始まり―――

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 『センティフォリア学院』と言えば県下どころか全国クラスの超難関校  紫都留さんの通う『聖白百合学院』に勝るとも劣らない名門校であり、あそこのテニス部は全国大会常連だ!  ちなみに俺の第一志望だったりした訳だけど、学力的にかなり無理があって諦めた……… 「嘘だ… 絶対嘘だ…… あり得ない」 「失礼ね 正真正銘本物のセンティフォリア学院の生徒よ 私は」  平然と言って退ける姫羅  こいつってそんなに頭良かったのか?  美味しそうにパンをかじる少女をジッと観察するけど、まったくもってこいつがそんなに頭がいいようには見えない 「何よ?」 「別に… はぁ…」  ため息をついて俺も朝食を食べ始める 「……春誇」  しばらく食べていると、突然姫羅が顔を上げて俺に笑いかける。 「何だ?」 「また、よろしくね」 「…こちらこそ」  二人で笑い合って、また朝食を食べ始めた―――  今度は一体何が起こるのか?  それとも、何も起こらないのか?  不安半分楽しみ半分―――  俺たちの新しい生活は、始まったばかりだ―――  
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