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詩と音からは新しいエプロン、彩姉と謙一兄さんからは最新の電子辞書、紫都留さんからはマグカップ…と、皆いろいろなプレゼントを渡してくれる
どれも俺好みのやつで、皆一生懸命選んでくれたのが伝わる
「ら、蘭…
これはなんだ?」
「判子だよ
美術の時間に作ったんだ♪」
蘭からのプレゼント、自称判子
10センチないくらいの大して大きくないそれは、全面にこれでもかと凝った独特の模様(?)が施されている
よく彫ったなこれ…
で… 何処が判を押す面なんだ?
「あ、ありがとうな」
「うん!」
「おー! これうめぇ!!」
南がフライドチキンに旨そうにかぶりつく
『鳥を食べるなんて…』
「あ、エアリエルさんいつの間に…」
何処からともなく現れたエアリエルさんと炎が南を睨む
『春誇様おめでとうございます
私たちからのプレゼントは皆さまが帰った後で…』
「わざわざすみません…」
『気にするな
大したものじゃない』
そう言い残して炎はさっさと消えて、エアリエルさんも頭を下げて何処かへ消えてしまう
「どうしたです?春誇くん」
「いや、なんでもないよ」
「春誇さん春誇さん、このケーキ私と姫羅さんで作ったんですよ?」
紫都留さんがケーキを指差す
「昨日の内に二人で作っておいたのよ
今日は手伝えないからこっちの料理の下準備もね」
いつの間に……
二人とも忙しかっただろうに
「や~二人とも料理の天才!
どっちか俺の彼女に…」
「なんか言った伊庭?」
「いえ! なんでもありません!!」
姫羅が睨むと伊庭先輩は顔を真っ青にして全力で首を振る
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