春誇's Birthday

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「で、春誇 これは私からの誕生日プレゼントよ!」  姫羅が後ろに隠していた袋を俺に差し出す  これは前に姫羅とボロボロの服の代えを買った店のやつだな 「ありがとな はは、まさかお前からもプレゼントもらえるとは……」  後が怖いな……  姫羅がソワソワして俺を見つめるので、期待に答えて袋を開ける 「あ、これ…」  中に入っていたのは青と黒のマフラー  俺があの店の前を通った時、ちょっといいな…と思っていたやつだ 「へっへーん! どうよ? 私の手作りなんだから!!」 「え!?」  もう一度まじまじとマフラーを見つめる  何処からどう見ても手作りには見えないくらい完璧な作りだ 「春誇に似合うだろうな~って思ったけど予算的にちょっと足りなくて…… だから自分で作っちゃった」  姫羅の手作り…  やっぱ手作りマフラーは男の憧れだけど、まさか姫羅に…… 「ありがとう」  もう一度お礼を言うと、姫羅は嬉しそうににっこり笑って食事に戻る ―いい友達、持ったな……  楽しそうに騒ぐ友人たちを見回す  ただ騒ぎたかっただけの気もするけど、それだけでわざわざ集まってくれたりしないもんな…… 「あ、そうそう 皆さんに大事なお知らせがあったんですよ」  謙一兄さんが思い出したようにポンと手を打つ 「どうしたんです謙一さん?」 「実はですね… 子どもが出来ました」 ……………は?  のほほんと笑う謙一兄さんと真っ赤になった彩姉以外全員が固まって目を点にする 『え、えぇえええぇ!!!!!!』  全員の驚愕の声に更に彩姉は顔を赤くする
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