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自分の部屋に戻った達幸はベットに横になり何やら考え事をしている。
はぁ、どうすれば女の子と話せるようになるのかな~。やっぱり勇気と努力かな?
そうは思っているが、なかなか行動に移せない達幸である。
考えても答えは出ないな。今日はもう寝るか。そう言って電気を消して布団をかぶり目を瞑(ツム)る。
それはすぐにやってきた…。
ん…? この感覚は何だ?
あれは実(ミノル)? 実【実とは今日学校で達幸から英語のノートを借りた男子である】は制服姿で横断歩道を歩いている。
そこへ、軽自動車が右折してきた!
キィーーー!!
ものすごいブレーキ音が辺りに響き渡る。だが、無情にもその軽自動車は実を撥ね飛ばす。コンクリートに叩きつけられた実は、ほとんど動かない。
間もなくして救急車がきて実を搬送して行った。
「はっ!?」
達幸は飛び起きた。時計を見るとまだ夜中だ。
「何だったんだ…今の? 夢か?」
その夢のような世界で制服姿の実が車に跳ねられた。生死は不明。
嫌な予感がするが、夢と現実は別物だ。たとえ夢の中で実が死んだからと言って現実の実が死ぬはずがない。
正夢だったら? では実は明日死ぬのか?
いけない。悪い方向に考えるのはやめよう。
そう自分に言い聞かせた達幸は布団に潜った。
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