淋しい夜は

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「夕陽―!!!起きなさい!!」 母親の声が家中に響く。 携帯のデジタル時計は7時30分を刻んでいる 不変な毎日。 朝が来て目覚める リビングに行くと味噌汁の香り、新聞を広げる父親、図々しくご飯を食べる君。 「また飯食いに来てんのかよ…」 君は振り返り、笑いながらうんと頷く。 「だって母さんたち、また居ないんだもん。それにおばさんのご飯おいしいし!」 この人は俺の家の隣に住んでいる、仲原円。 俺より5歳年上で、今は大学生。 ちなみに俺は今年、高校にあがったばかりだ。 良い年なんだから自分で飯作れば?と心の中で吐いたら、何故か叩かれた。 こいつはエスパーか? と考えていたら、全部口に出てんのよ!!と怒られた。 これが、日常 .
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