病気の兆し

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二年前のお正月 私はおばあちゃんの家に泊まりに来ていた。 学生の時はちょくちょく来ていたが、 当時私は正社員で会社に勤めていた為、前程頻繁には来れなかった。 だからちょっと久しぶりな感じだ。 おばあちゃん家には私の母と妹 いとこ2人と叔母さんが来ていた。 『みんな来てるから今日は出前でも取ろう』 という事になり、 おばあちゃんがみんなの注文を聞きお店に電話をしようとした おばあちゃんはお店の番号が書かれた紙を見ながら 番号を押そうとしているが何かおかしい 『て~あぁ、もう違う!じいさんかけとくれ』 番号を見ながらなのに、番号を押せないのだ。 結局、お店にはおじいちゃんが電話をした。 母は何かを感じたのか、おばあちゃんに 『病院に行きな。何かあってからじゃ大変だから。連れてくから』 と、しきりに言っていたが おばあちゃんは 『いいんだよ。暇があったら行くから』 と断った。 そのやりとりで、その場は終わった。 誰もまさか、そんな大きい病気の兆しだとは思わなかったから…
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