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VS早川 翼
篠原サーキットにて…
男:よぉ、ネーチャン。
君さぁ、この前私に勝てる人を彼氏にするとか言ってた人でしょ?俺のMR-Sと走ってくんねぇか?
夏恋:あんた誰よ。
男:早川 翼だ。
夏恋:私は夏恋。
翼:とっとと始めようぜ。このコースを先に5周したほうの勝ちだ。
夏恋:OK。
3…2…1…GO!(キュァァァ)
夏恋:やはり加速はMR-Sのほうが速い。
でも大丈夫。
このコースは低速コーナーが沢山ある。
MR車は低速コーナー前ではしっかりとブレーキングをしないとアンダーがすぐにでる。
その点FF車はエンジンブレーキをしながらハンドルを切ると少しテールが滑ってくれるし、急激なブレーキングと同時にハンドルを切ると車の向きが簡単に変わる。
5周目の最終コーナーまでに引き離さないと負ける。
とりあえず1周目は後ろに着いて様子を見よう。
翼:ストレートで距離を離しても、あいつはコーナーで一気に距離を縮めてくる。
ストレートで距離を稼がなければ負ける。
―2周目―
夏恋:あなたはいつもコーナー出口でアンダー気味になるの。
だからあなたはコーナー出口でアクセルをふむことができない。
よって、コーナーの立ち上がりが早いほうが有利ってこと。
勝負はここからよ!
翼:今までストレートで一度も追い付かれていない。
今の調子なら勝てる。
夏恋:確か次のコーナーの先はS字のあとにヘアピン。
次のコーナーで並ばせてやるわ!
(ギァァァ)
翼:どうして追い付いてくるんだ!?
次のS字でインをとれない!
夏恋:よし、ぬけた。
翼:くそっ!ぬかれた。
でもまだだ。
次のヘアピンはインをとってやる。(グォォォン)
よしっ並んだっ!
夏恋:並ばれたっ!?
ブレーキング勝負ね。
当然の事だけど、あなたは負けよ。だって、最初からインについてたら、かなりブレーキしないと必ずコースアウトするから。
翼:くそっ、これ以上アクセルをふめない!
夏恋:ふぅ、やっと降りたわね。私はもうすこし……ここだっ!(ギュァァァ)
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