出発、外は少し蒸し暑い。

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僕を含め、最近の人は人に無関心だ。 人は決して周りを見ようとしない。 見ているのは自分のみ、誰もが自分に対して過保護になり過ぎている。 人生という道を進むときに左右、後方を確認しないで走る。 お互いがお互い前だけを見て左右後方を確認しないから、誰かが急な車線変更をしようとするとぶつかってしまう。 ぶつかってしまってもそれに対して関心を示し、助けてくれる人もまた少ない。 所詮他人事だから。 僕はとても悲観的になり、ぶつけようのない憤りを心の中で自身に愚痴っていた。 にこにこ愛想のない笑顔を振りまく商店街の人々を見ていると反吐が出そうになる。 僕の足取りは自然と早くなった。 そして目線は前から下へと少しずつ下がっていった。 できるなら耳を両手で塞ぎ、目を瞑り、大声で叫びながら駅へ走りたかった。 しかし羞恥心は僕を邪魔し、そんな衝動すら覆い被せてなかったことにしようとする。 思ったことを思いのままに行動に移せない弱い僕は、僕自身に興醒めした。 そして同時に僕は諦めこれからのことだけに精神を集中しようとした。
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