0人が本棚に入れています
本棚に追加
それからの僕はほぼ無意識だった。
いつ駅に着いたのか。いくらの切符を買ったのか。何番線の電車に乗ったのか。
それすら分からないくらいだった。
ふと我に返り、購入した切符と電車の行き先をアナウンスで確認する。
しかし、肝心のアナウンスは電車の走る音にかき消されあまりよく聞こえなかった。
少しイラッとしてしまった。
しかし、向かいの窓から見える河川敷を見て大体の場所が把握できた。
どうやら電車はあってるみたいだ。
僕は少しずつ気持ちが落ち着いきた。
切符は料金が届いていなかったら乗り越し精算すればいいか。
その場所は僕に刻一刻と近づいていた。
最初のコメントを投稿しよう!