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僕は、勉強しながら、時折考える。人は、何故生まれ、そして死ぬのか…。短命の人もいれば、長生きして死ぬ人もいる。両親が共に若くして死んだことを小学校6年の時から悶々と考え、生きて来た。『あ~。また余計なことを考えてしまった。集中、集中。』と僕は、自分に言い聞かせるように呟いた。
僕には、心通う友人はいなかった。クラスメイトとは、それなりに会話もするが、低俗な話にはついていけなかった。だからクラスでは、若干浮いていた。僕は、自分と価値観の合う人を探していた。高校三年間…。しかし、この学校には存在しなかった。だから、兄貴、義父母の思いに応えようと努力出来たのかも知れない。
陰口も聞こえてきた。《ねくら》《勉強マシーン》《ホモ》などなど。別に何を言われても気にしない。価値観が違うから仕様がない。ただ、一回だけ怒りをぶちまけたことがあった。それは、高校二年の春、クラス替えで、まだ緊張で、落ち着かない頃、ある女子が、
『あんたの両親は、何で、早く死んだの?』と半笑いで言われた時、生まれて初めて切れた。女子生徒を殴り、机や椅子を投げまくった。負傷者三名を出してしまい、一週間の停学をくらったことがあった。何故あそこまで切れたのか…。今思えば、多分、僕自身も両親の短命に疑問を持ち、答えが分からなかったからだと思う。
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