第三章:茜の正体

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マスターと別れた准は、足早に部室へと向かっていた。 いつもなら、マスターの店で、もっとのんびりできたはずなのだが、さっき届いた良平のメールに <准、標的について、とても気になる内容を見つけたので、できるだけ早く帰って来て下さい!!> と書いてあったからである。 准は、前々から、茜には何かあるような気がしていたみたいだが、何の証拠もないので、標的にはしてこなかった。いや、できなかったと言うほうが適切か。 だが、今回、准といい、良平といい、なぜか茜についての情報が流れ出している。 今まで、こんなことは一度もなかったのに。何故、今になって流れるようになったのか。 准には、そこが不可解で、モヤモヤとした気持ちが心から離れないのである。 そんなことを考えながら走っていたのだが、約十分あまりで、准は、部室に着いた。 そして、すぐさま、三人のもと、いや、良平のもとへと走っていった。
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