第四章:接触と仕事

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翌日。 自分の机で、気持ちよさそうに日光浴(昼寝)をしている優希のもとへ、龍二がやって来て、小声で聞く。 「昨日の、あれからどうなった??良い返事もらえたのか??」 とても、真面目で深刻そうな顔をして聞いてくる龍二に優希は、 「ごめん!!途中から、話、変わっちゃって、聞きそこねた。。」 と申し訳なさそうに言う。 そんな優希を見て、龍二は、ため息を漏らす。 そして、 『しょうがないか・・・』 というような様子で、自分の席へと戻って行った。 その直後。 優希のもとへ、茜がやって来た。 「何の話しとったん?」 とおちょくるき満々で茜が聞く。 「う~ん??ちょっとねぇ♪♪」 「・・・もしかして、ユッキー、こっちの気があったり・・・!?」 「そんなわけないだろ!!」 などと、いつもと同じように話始める。 まぁ、この会話を聞けば分かる通り、学校1の悪戯っ子である優希ではあるが、茜だけには敵わないのである。 と、そんなこんな言っていると、茜が急に 「まぁ、それは、おいとくとして、昨日の返事やけどな・・・」 と話出した。 優希は、この急過ぎる発言に言葉を詰まらせつつも、 「・・・!?部に入るってやつ??」 と聞き返した。 「せや、せや!!」 その言葉を聞き、優希は、ゴクンと唾を飲み込む。 「でなぁ、わい、入ってもええけど・・・・・・一つ、条件がある。」 「・・・なっ何??」 優希の緊張が高まる。 「・・・わいのやらなあかんことを手伝ってくれること・・・なんやけど・・・ね。」 その瞬間、優希の脳裏には、『鳳来』という二文字が浮かび上がった。 そして、恐る恐る、 「・・・何を・・・するん??」 と聞いてみた。 すると、茜は 「あるデータを探し出して、抹消することや」 と答え、その後、自分が鳳来員であることも含め、優希に事情を打ち明けた。 そして、最後に 「信じられへんかもしれんけど・・・・・・ホンマやから。考えといて」 とどこか淋しそうに言い、去って行った。
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