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翌日。
自分の机で、気持ちよさそうに日光浴(昼寝)をしている優希のもとへ、龍二がやって来て、小声で聞く。
「昨日の、あれからどうなった??良い返事もらえたのか??」
とても、真面目で深刻そうな顔をして聞いてくる龍二に優希は、
「ごめん!!途中から、話、変わっちゃって、聞きそこねた。。」
と申し訳なさそうに言う。
そんな優希を見て、龍二は、ため息を漏らす。
そして、
『しょうがないか・・・』
というような様子で、自分の席へと戻って行った。
その直後。
優希のもとへ、茜がやって来た。
「何の話しとったん?」
とおちょくるき満々で茜が聞く。
「う~ん??ちょっとねぇ♪♪」
「・・・もしかして、ユッキー、こっちの気があったり・・・!?」
「そんなわけないだろ!!」
などと、いつもと同じように話始める。
まぁ、この会話を聞けば分かる通り、学校1の悪戯っ子である優希ではあるが、茜だけには敵わないのである。
と、そんなこんな言っていると、茜が急に
「まぁ、それは、おいとくとして、昨日の返事やけどな・・・」
と話出した。
優希は、この急過ぎる発言に言葉を詰まらせつつも、
「・・・!?部に入るってやつ??」
と聞き返した。
「せや、せや!!」
その言葉を聞き、優希は、ゴクンと唾を飲み込む。
「でなぁ、わい、入ってもええけど・・・・・・一つ、条件がある。」
「・・・なっ何??」
優希の緊張が高まる。
「・・・わいのやらなあかんことを手伝ってくれること・・・なんやけど・・・ね。」
その瞬間、優希の脳裏には、『鳳来』という二文字が浮かび上がった。
そして、恐る恐る、
「・・・何を・・・するん??」
と聞いてみた。
すると、茜は
「あるデータを探し出して、抹消することや」
と答え、その後、自分が鳳来員であることも含め、優希に事情を打ち明けた。
そして、最後に
「信じられへんかもしれんけど・・・・・・ホンマやから。考えといて」
とどこか淋しそうに言い、去って行った。
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