愛ノ唄

7/10
前へ
/114ページ
次へ
「どしたの、貴教」 「あ、ライブで体育館使う時間を申請しろって生徒会長さんが…」 ああ、そういえば会長がそんなこと言ってたな。 「わかった、すぐ行く。茜、20分でいいんだよな?」 ライブではコピー曲を2曲、オリジナル曲を1曲やる予定だ。 茜が頷いたのを確認し、貴教と一緒に教室を出た。 「貴教のクラスはお化け屋敷だったっけ?」 そこらにダンボールやガムテープが散乱する廊下を、ゴミを避けながら歩く。 「あ、うん。後はバスケ部の出し物が少し。スリーポイント連続で10本できたら商品が貰えるっていう…」 なぜか貴教はほんのりと頬を赤らめ、視線を反らしながら歩く。 鈍感な俺は、そんなにメイド服の自分は見苦しいのかな、なんて思ってたが。  
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1916人が本棚に入れています
本棚に追加