マーメイド

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ふわりと笑うやわらかな笑顔には確かな熱と本能がみなぎっていた。 「…そっか。がんばって」 「うん。今井くんも、自分のやりたいようにして欲しいな」 やりたいように。 そのままを。 かすかに、心に熱が灯る音がした。 その後、授業もそぞろにクラスにはメイド服やら執事用の制服やらがあふれかえっていた。 ミシンやら型紙やらの中を見渡すが、茜の姿が見えない。ライブについて話そうと思ったのになぁ。 「あ、桜井さん、茜知らない?」 メイド服を試着している桜井さんがくるりと振り返った。めちゃくちゃ可愛い。 ぶっちゃけ可愛い。 可愛い。 「滝沢くん…?さっきまでいたんだけど…」  
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