マーメイド

9/15
前へ
/114ページ
次へ
その後も、やれメニュー表を作れだ、ウエストが細くて羨ましいだ、猫耳作るだ、といろいろ振り回された。 気付くともう夕方で、女子から解放されるころには、また茜を見失っていた。 「まーたいなくなったし…」 まあいいや、と直接そのまま生徒会室に向かう。 パンフレットは生徒会が作っている。今日までに、変更がある場合もない場合も、確認にいかなければならないのだ。 「失礼しまーす…」 カロカロ…と生徒会室の扉を開ける。 ほとんどが昼休みにすませたからか、人気はなかった。 「はーい?」 一番奥の席の、高く積まれた書類の奥から返事が響く。 「すごい量の書類っすね…生徒会長」 「でっしょ~?蜜くんちょっと手伝ってよ」 ひょい、と顔を出すのは生徒会長の大千歳史織さんだ。  
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1916人が本棚に入れています
本棚に追加