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「…まあそうですけど、」
会長の手から逃れ、近くにあったイスを足でひきよせ座る。
会長は積んである書類から、器用に一枚のプリントを引きずり出した。
「結局やるんでしょ？なにがあったのかなぁ？」
茜が勝手に提出した出願書をピラピラさせながらこっちを見る。
…なんでやるってわかったんだ？数日前まで嫌がってたのに。
「蜜くん、自分じゃわかんないだろうけど、ワクワクしてる顔してる。」
…ここにも桜井さんが！
オレはそんなにわかりやすいのだろうか。
出ます、って顔に描いてあるとか？
なんとなしに顔を拭っていると、いつのまにか会長が近くにきていた。
「蜜くん、どうしてやる気になったの？」
「…自分でもよくわかんねっす」
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