プロローグ

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いきなりだが自己紹介をしようと思う。理由としてはここでしないとする機会を失うと思うからだ。 俺の名前はゆず。念のために補足すると男。けして一人称が俺な女というオチは存在しない。 一応主人公という立場だが、とくになにがある訳ではない。 古の勇者の子孫だとか、記憶喪失だとか、王子だとかそういう要素は一切持ってない。俗にいう「一般人」だ。 べつにそれを悲しいとか、そういう考えを抱いたことはない。けど。 ただ、漠然とこのままはいやだと思っていた。 勇者じゃなくとも、旅にでることはひどく容易で。 許されていることであるのを、このあと、いまさらながらに俺は知ることになるのだが。
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