訪問者

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小学6年生の冬、雪がチラっいていた。 学校が終わり、教会へなんとなく急いで帰った。 教会の扉を開くと神父と白髪頭で長い髪を1本に束ねた見たことのないおばさんが何やら真剣に話している。 何となく気まずくて気づかれないように小走りに階段を上がり自分の部屋に入った。数時間たち神父の呼ぶ声で目が覚めた。 神父について下に行くと、まだおばさんがいた。 「初めまして。君が瀬谷 玲君?」 「……はい。」 チラッっと神父を見たが、神父は黙っている。 とりあえず、椅子に座った。 「私は東京の聖林学園から来ましたシスターの高峰と言うものです。」 …シスター?? 「突然ですけど、玲君はこの春から私共の学園の中等部に入学していただきます。」 「……え?」 意味がわからない。何でそう言う話しになったんだろう。 「卒業式が終わり次第こちらに来ていただいて、入寮していただきます。 」 言い方があまりにも強制的だ。たしかに俺に断る権利はない。 「入寮?施設でしょ。…わかりました。‥じゃあ失礼します。」 席を立った。 「…………。」 神父は終始無言。なぜか裏切られた気がした。 けど、これで苦痛でしかないこの村ともおさらばできる。 まさに人生の転機だった。
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