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やあ、諸君!
お初にお目にかかる。
我が輩の名は『マンマミーヤ黄英』
超天才作家だ。
今回は、『秋』をテーマにした携帯小説を依頼された。
我が輩の手にかかればこんなもの五分で終わる!
後は担当が来るのを待つだけだ。
ピンポーン♪
「黄英先生、原稿を取りに伺いました」
お?君は誰だ?
いつもの担当とは違うようだが。
「サークルイベント記念という事で特別に派遣されました。杉山花子です。
今日だけ先生の担当ですよ」
おおっ!君か!
大絶賛連載中の推理小説、『裸探偵・雨宮翔』に出て来る花子君か!
「宣伝臭い事はやめて、早く原稿を下さい。
私はとっとと原稿を貰ってあっちへ戻りたいんです」
分かっているよ。
だがアレだね。君に先生と呼ばれるのもなかなかいいね。
ちょっと待ってくれたまえ。
今から君と我が輩を主人公にした、教師と生徒の禁断のラブストーリーを…
「…原稿と一緒に命も貰って行きましょうか?」
チキチキチキチキ…
…こちらが原稿です。
どうぞお持ち下さい。
そしてそのカッターナイフをしまって下さい。
「分かればいいんですよ」
…何か裸探偵の時より気が短くないか?
「何か今日、イライラするんですよね」
もしかして月に一度の…
「…何か言いました?」
チキチキチキチキ…
ごめんなさいごめんなさい!これが原稿です。
お納め下さい!
「分かればいいんです。
『口は出血性ショック死の門』っていいますからね。
気をつけて下さい」
…災いだよ災い!
なんでそんな具体的に…
「タイトルは…
『君が残した奇跡の欠片』
まあ、まともですね」
ああ、任せておけ!
最近の携帯小説や恋愛小説を読んで研究した!
大絶賛公開中の『アロマキャンドル』よりも泣けるぞ!
「だから宣伝臭い事はやめて下さい」
間違なく涙がちょちょ切れる感動作だ!
「まあ、それは楽しみですね。
では、早速読みますよ」
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