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「奈美…約束したよね。
君に最高のクリスマスを届けるって。
時期は違うけど…今しか出来ない秋のクリスマスだ。
…気に入ってもらえたかな?」
「裕平…ありがとう。
嬉しい…嬉しいよ…」
奈美が泣きながら言う。
「じゃあ、今日は楽しもう!泣いてたりしたら勿体ないよ!
奈美姫には、素敵なドレスを用意してあります。どうぞこちらへ…」
僕は奈美にドレスを手渡す。
奈美は木の影でいそいそと着替え、僕の前に姿を現した。
夜の闇とイルミネーションの光に映える純白のドレス。
洋品店で見つけ、無理を言って展示してあるものを借りてきたのだ。
「すごい…本当のお姫様になったみたい」
「奈美姫…今宵は僕と踊りましょう」
純白のドレスを着た姫君に、汚れたシャツとジーンズ姿の王子。
そんな僕たちを、光に照らされた紅葉が見つめてくれる。
こんなクリスマスも、ありかなって気がした。
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