間話【1】

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「…………」 どうした?花子君、あまりの素敵作品ぶりに声も出んかね? 「あ、すみません。ぼーっとしてしまいまして。 ちょっと作品のコピーとりますね」 花子くぅぅん!それはシュレッダーだからあっ! 「ああ、失礼しました。こちらですね」 花子くぅぅん!それはホットプレートだよ!何しっかり油敷いてるんだあっ! 「…ていうか、ふざけてますか?何が等身大の我が輩ですか。 知りたくもありませんよ、そんなもの。 しかも明らかにノンフィクションじゃないですよね」 ノンフィクションと書いた方が売れるだろう? 大人の世界をなめちゃいかんよプリティガール。 「なめてんのは先生ですよ。 問題起きたらどうするんですか?」 その時は、間違えて『ノン』って入れちゃいました。本当はフィクションです。 とでも言えばいいのだよ。 「………………」 チキチキチキチキ… ああっ!ごめんなさい! 調子ぶっこいちゃって本当にごめんなさい! どうかその物騒な物を早くしまって! 「…分かればいいんですよ。 それより、『緑々』って何て読むんですか?」 みどりみどりだ。 チキチキチキチキ… ああっやめてっ! 我が輩の作品にはまだ続きがあるっ! 文句を言うのは最後まで読んでからにしてくれたまえ。 「まあ…それもそうですね。 では、続きを読みましょうか」
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