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一方、その頃少女は
和樹の家の大広間でパーティーの用意をしていました。
メイドの数は100人近く。
しかし100人かかっても手が足りません。
机をいくつも出し、部屋を飾り付け
沢山のお客のために
シェフの用意した食事を並べていきます。
「息子の卒業に、
300人を越える立食パーティー…
すごいこと」
「遥、何ぶつぶつ言ってるの?
はやくやらないとまた怒られるわよ」
少女、遥は
母親に軽く注意され
再び手を動かします。
これでお別れと思うと
遥も切なさでいっぱいでした。
でも、遥も卒業なのに
パーティーの主役は和樹のみです。
遥は、自分と和樹の遠さを改めて知りました。
午後7時をまわり、
和樹の準備も整ったところで
立食パーティーの始まりです。
あいさつやら何やらで
時間は9時をまわり
やっと自由になった和樹は
遥をテラスへ連れ出しました。
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