第一話

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一方、その頃少女は 和樹の家の大広間でパーティーの用意をしていました。 メイドの数は100人近く。 しかし100人かかっても手が足りません。 机をいくつも出し、部屋を飾り付け 沢山のお客のために シェフの用意した食事を並べていきます。 「息子の卒業に、 300人を越える立食パーティー… すごいこと」 「遥、何ぶつぶつ言ってるの? はやくやらないとまた怒られるわよ」 少女、遥は 母親に軽く注意され 再び手を動かします。 これでお別れと思うと 遥も切なさでいっぱいでした。 でも、遥も卒業なのに パーティーの主役は和樹のみです。 遥は、自分と和樹の遠さを改めて知りました。 午後7時をまわり、 和樹の準備も整ったところで 立食パーティーの始まりです。 あいさつやら何やらで 時間は9時をまわり やっと自由になった和樹は 遥をテラスへ連れ出しました。
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