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四国平定・三
その頃、毛利の長宗我部討伐軍総大将小早川隆景は、飯田義武が先手で送り込んだ冷泉元満が初戦で敗北を喫したのを機に、隆景は赤木忠房・忠直父子を主力とした軍勢で高峠城に戻った金子備後守元宅を包囲させた。その間、隆景は、十河軍と連携して、妻鳥友春の拠る仏殿城を攻め落とし、妻鳥をはじめ、薦田義清、野田秀ら全員が討ち死に。また、金子山城を攻略し、金子元春を敗走させた。
この報告に、幼君石川城虎丸を前に、近藤尚盛、徳永信貞、松木安村、塩出重綱、藤田芳雄らは落胆した。
だが、金子元宅は頑強に抵抗することを提示し、長宗我部からの援軍を待つことにしたが、その間にも、讃岐境に展開していた長宗我部軍を撃破した香川信景、羽床資載ら十河軍の別働隊らが集結していた。また、戒能通森は、池原河野家の通吉を総大将にいただいて、黒川通博、土居清良らとともに参陣した。
小早川隆景は、降伏勧告の使者を送る一方で、包久景勝を厳島に本営を構える当主毛利輝元のもとに援軍要請の使者として派遣した。
使者と謁見した輝元は、末次元康を大将、二宮就辰と平賀元相を副将にして、援軍として派遣した。
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