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…………よしっ!
小一時間なんて嘘八百万。蘭は二時間ぐれえ説教たれて出ていった。だがそれも…
「ゲームしよっと…」
実はこないだ買っちゃったんだよねぇ。テク●の新作をさぁ。そう、射影機で怨霊を撮影して戦うアレですよ。あれの記念すべき第十弾がとうとうリリースされたんだよぉん。こりゃやるしかねえべ。
昨夜はプロローグだけで終わっちまったけど今日は中ボスぐれえまでは行きてえなぁ…
パカッ……パサッ…
「……っと…ん?」
ケースを開けて気付いた。中から紙切れが滑り落ちたのだ。
「…っだこりゃ?」
それは幾重にも折り畳まれた紙切れで、滑り落ちたと同時にパタパタと広がっていった。そう、これは…
「やっべぇ…」
よく誰かに監視や尾行をされている人が自宅の入口や机などに挟めておく、家捜しの痕跡を探知するための折り方だった。
それは紙を特殊な方法で幾重にも折り畳み、隙間や重要なケースの中に挟んで置くことでそれを開けたり広げたりしたときに折り畳まれた紙が広がり、もう一度折り目通りに折っても二度と同じ形にはならないというやつだ。それを蘭は…ッ!
「あんにゃろ何処でこんな折り方を……ん?」
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