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「遅くなっちゃったぁ…。もぉ正市先生ってば話長すぎ…」
やっぱり化学を担当してる教諭ってのは理屈っぽいのかしら……本当にもう…
お気に入りだったブルーのシースルーがクタクタに因れたから新しいブラをしまむらで買うつもりだったのに…今日の予定を考えたらまともに探すことすら出来なかったし……。
お陰でただ自分のカップサイズに合わせたものを買っただけ…
デザインがベージュとかパープルレースのオバサンくさい配色になっちゃったよ……
そんなこんなで家も目の前。お兄ちゃんは大人しく寝て……ねぇだろうな。
「よっ……っとと…」
袋が重い。生春巻を買いすぎたかな…
「やば。早く夕飯作らなきゃ…。お昼なんも用意してあげなかったし」
ちょっと小走りになりかけたとき、鼻先を風が通り過ぎた……ような気がして一瞬立ち止まった…。
ドゴンッ
「えっ?!」
な、なに? 誰?
「フシュァァァ……コォ…コォ…タロォ……」
「えっ…ええっ?!」
突然現れた変なお兄さんの口から妙な触手が出ていて、それが私の目の前を横切ってブロック塀にめり込んでいた。
傍目から見れば普通の人に見えるのに、口から伸びた触手がそれを全否定していた。
「だっ…誰?!」
「フシュルゥゥゥ……コォ…オ……タロォ…フシュァァァ…シィィヲゥ…ン……」
光太郎って…パパ?
紫苑……って…お兄ちゃん?!
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