第一章~失われし秘術~

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太古に存在していた秘術「錬金術」 黄金を創るための技術。 人を救うための技術。 全てを支配するための技術。 無限の可能性を秘めた技術だが、今ではその技術は退化しており、錬金術を使用出来る者は少ない。 「シデン村」に住むフォルク。 彼はそんな「錬金術」を一人独学で学んでいた。 全ては、ある目的のために…。 澄み渡る青空の下、フォルクは「薬草」を採取していた。 フォルク「…これくらいで良いか…」 ??「また草集め?ホント飽きないわねー」 後ろを見ると、ソディアの姿が。 若草色の服に身を包み、鮮やかな金髪をかき上げながらそう言う。 フォルク「この草は調合で使うんだ…。ソディアだって知ってるだろ? フラノおばさんが風邪引いたって…」 ソディア「…あぁそっか…あんたの錬金術…だっけ? それでまた薬湯を創るのね」 「錬金術」は自然界に存在する、様々な物質を組み合わせて、全く異なる物質へと変化させる技術。 薬剤、爆弾、貴金属…使い方次第であらゆる物質が作成可能である。 医者のいないこの村では、フォルクはさしずめ医者代わり。 風邪を引いたフラノおばさんのために、薬湯を創る材料を採取していたのだ。 ソディア「まぁあんたくらいしか薬を創れる人いないし、早く良く効く薬湯、創ってあげなさ…ゴホッ…ゴホッ!」 フォルク「無理して外にいない方が良いんじゃない…? 身体弱いんだし…」 ソディア「あぁもう!分かってるわよ! 帰って休めば良いんでしょ!」 何故か怒ったソディアは、そのまま自宅へと帰ってしまう。 フォルク「全く…一体何なんだよ…」 一通り「薬湯」の材料を採取し終えたフォルクは、自宅へと戻る。 このただの薬草がこれから、失われた秘術「錬金術」によって生まれ変わる。
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