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太古に存在していた秘術「錬金術」
黄金を創るための技術。
人を救うための技術。
全てを支配するための技術。
無限の可能性を秘めた技術だが、今ではその技術は退化しており、錬金術を使用出来る者は少ない。
「シデン村」に住むフォルク。
彼はそんな「錬金術」を一人独学で学んでいた。
全ては、ある目的のために…。
澄み渡る青空の下、フォルクは「薬草」を採取していた。
フォルク「…これくらいで良いか…」
??「また草集め?ホント飽きないわねー」
後ろを見ると、ソディアの姿が。
若草色の服に身を包み、鮮やかな金髪をかき上げながらそう言う。
フォルク「この草は調合で使うんだ…。ソディアだって知ってるだろ?
フラノおばさんが風邪引いたって…」
ソディア「…あぁそっか…あんたの錬金術…だっけ?
それでまた薬湯を創るのね」
「錬金術」は自然界に存在する、様々な物質を組み合わせて、全く異なる物質へと変化させる技術。
薬剤、爆弾、貴金属…使い方次第であらゆる物質が作成可能である。
医者のいないこの村では、フォルクはさしずめ医者代わり。
風邪を引いたフラノおばさんのために、薬湯を創る材料を採取していたのだ。
ソディア「まぁあんたくらいしか薬を創れる人いないし、早く良く効く薬湯、創ってあげなさ…ゴホッ…ゴホッ!」
フォルク「無理して外にいない方が良いんじゃない…?
身体弱いんだし…」
ソディア「あぁもう!分かってるわよ!
帰って休めば良いんでしょ!」
何故か怒ったソディアは、そのまま自宅へと帰ってしまう。
フォルク「全く…一体何なんだよ…」
一通り「薬湯」の材料を採取し終えたフォルクは、自宅へと戻る。
このただの薬草がこれから、失われた秘術「錬金術」によって生まれ変わる。
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