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またアイツだ
紺野あさ美
学年3位内に名前を連ねる
超が付くほどの優等生
でもいつもほわっーとしてて
捉えどころがないってゆーか。
なに考えてるか分かんない
不思議なヤツ
「おーい紺野。下校時間
過ぎてんぞ」
ほっぺたをぷにぷに引っ張って
も動かない
なんとなく悪戯してやろうかな
って想って
耳元でふっーと息を吹いてみる
ぴくんと動く肩
なんか変だな…
さわさわと身体中を触ってみる
まぶたもぴくぴくして顔が
ピンクになってる
さては紺野…
「おいっ!
オマエ起きてんだろ~」
「バレちゃいましたか…」
「もうっ、早く帰れって
言っただろ。最近通り魔出る
らしいし。」
「知ってます。だから最後に
矢口さんの顔、見たかったん
ですけどね。」
「最後?…ちょっ」
抵抗する間も無く、正面から
抱き締められる
「私、矢口さん大好きですよ。」
「ななっ、なにをぅ…」
紺野の抱き締める力が
強まる
コイツ…いつも違う
「なんかあったの?」
「さて、もう行かないと」
「紺野っ!!」
「…大丈夫。きっと明日も
会えますから…」
そう言い残し紺野は教室を
後にした。
しかし何故だかオイラは
言い様の無い不安を感じていた。
続く
.
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