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友達が連れていってくれた海は、俺にとって懐かしい場所だった。
俺の中には小学校2年の夏をここで過ごした記憶があった。
「どうしたんだよ?変に懐かしい感じ出しちゃって。」
「・・・ん?あぁ、ここ母さんの故郷なんだ。まあ、俺からしたらばあちゃんの家があるとこって感じかな。」
「へぇ~。偶然だな。」
「海に来るまで分からなかったよ。周りはずいぶん変わっちゃってたからさ。」
「最後に来たのはいつだよ?」
「えぇっと・・・確か小2の冬。ばあちゃんの葬式の時だな。」
「あ・・・わりぃ。」
「いいよ。今さらその時のことあんまり覚えてないしさ。」
季節は、夏ということもあり海水浴に来てる人もいた。俺もその後海を楽しんだ。
その帰り、俺は友達の車には乗らなかった。
もう少しだけ、自分の思い出を思い出したくなったからだ。
こうして、俺は友達と別れた。
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