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「俺はそいつが羨ましかった。才能に嫉妬してたんだ。だから、仲間を巻き込んでそいつを陥れようとした。その結果俺は殺された。陥れようとした相手に。……これが自業自得って奴なんだよな、やっぱり」
『告白』と表すには重すぎて、『軽口話』と表すには無理があり、『贖罪(しょくざい)』と表すには引換にすべき金品が足りず、これは『懺悔(ざんげ)』と表すのが適当だ。
彼は自嘲気味に、自身の罪を女性へと述べる。
「確かに貴方が殺されるに至った過程は、貴方の自業自得と言っていいでしょう。ですが、転生に過程は必要ないのです。問題は、『殺されたか』『殺されていないか』の違いなんですから」
悲しい表情をしている彼に、女性は諭すように言った。
だが、それでも、彼の心は後悔の念に苛(さいな)まれている。
『懺悔』をしても、彼の心に罪悪感を留まらせる事柄とは、如何なるものだろうか。
俯いている彼を見て、女性も女性で戸惑いを見せている。
但し女性の場合は、自分が彼に嫌な事を言ってしまったのではないか、というそれなのだが。
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