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それは、揺るぎない意志。
それは、揺るぎない意思。
彼の眼差しに、今はもう罪悪感も迷いも戸惑いも、一切存在しない。――後悔の方については、まだ幾らかあるかもしれないが。
彼は、続ける。
「だから、転生して人間として生まれ変わったら――絶対に今のような失敗をしない。好きな奴には、ちゃんと自分の気持ちを伝えられるようになりたい。後悔なんてしたくないから。もっと上手に――生きたいと思う」
彼の決意を、意志を、意思を汲み取り。
女性は優しく微笑んだ。
「貴方の意志の強さが、来世の貴方に受け継がれているといいですね。願わくば、来世に幸福(しあわせ)な人生を……」
そう言って、玉座から立ち上がり数歩踏み出す女性。
白くしなやかな手には、太陽を象(かたど)ったきらびやかな杖が握られていた。
女性が呪文を唱えると、柔らかく眩しい光が空間をふんわり、包み込む。
その光の中に彼の姿も埋もれ、やがて天に昇っていった。
「また一人、転生していったのですね……」
吹き込む風の中で、ぽつりと女性は呟く。
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