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ぇ…?
まさか…その手は…繋げってことですか!?
いいの!?
でも…
「ほら、行くよ!」
──ギュッ
「ふぇっ!?」
て、ててて手…!!
にぎ…って…。
もう死んでもいいかも…。
それにしても…あったかい手だなぁ。
「ぶはっ」
幸せに浸っていられたのもつかの間。
知らない親父に、もろぶつかってしまった。
相手の服の金属部分が顔に当たった。
痛い…。
「だ、大丈夫!?優香ちゃんがぶつからないようにちゃんと避けてたつもりだったのにごめんね!」
「漣斗は悪くないです!!あたしの前方不注意で…大丈夫ですよ」
「ほんとに…?」
ちくしょー。
あの親父め…漣斗に謝らせて!!
なんだか、怒るべきところが少しばかりズレた気もしたが、どうしようもないのですぐに忘れることにした。
さて、繋いだ手は離れることなく、向かった先は映画館。
漣斗くんが「事務所の先輩の作品を観たい」と申されたので、それを観ることに。
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