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「…その事ですが、やはりお断りさせて頂きます。」
『な…なぜ!?』
「なぜと言われましても…。」
『貴社と我が社が合併すれば他の会社など目では無いのに!』
断られるとは思っていなかったのだろう。声が必死だ。
「…我が社は貴方の会社の力を借りなくとも結構なので。」
鬱陶しかったのでつい思った事を口に出してしまった。
『……下手に出ていれば調子にのりやがって…』
相手の声に剣呑さが含まれた。
あぁ、契約が1つ駄目になったな、と思いながら一応の詫びを入れる。
「申し訳ありません。つい…。」
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