狂わす者狂わされる者
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「…っ…ハ、…はぁ、…くッ、そ…」 人通りの少ない路地に一人、傷だらけの男が力尽きて倒れた。 深夜三時。この町の者ならば例え恋人同士であっても寝ている時間だ。 そんな頃にやって来た不審な客は路肩に寄りかかり、ズルズルと落ちていきながら気を失う。 このまま朝を迎えるのであろう…。 「…誰だ?」 早朝六時。一人の青年がいぶかし気に呟いた。
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