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「───……。」
白い壁、白いカーテン、白い花瓶に白いベッド…。
とにかく白を主とした部屋で一人、男が目を覚ました。
(…ここは?)
とりあえず周りを見渡してゆっくりと起き上がる。
「い゙っ!づ…、ぐぅ…!」
痛みに肩を押さえて、再びベッドへと倒れ込んだ。
しばし肩を押さえていると、肌ではない、布の感触に驚く。
(な、ほ…包帯?……。誰が手当てを…)
考え込むとほぼ同時に、扉がゆっくりと開く。
ハッとして、静かに開いた扉を見つめる。
男の顔は青ざめ、まるで何かを恐れているかのようだった。
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